東北関東大震災から1週間。被災した現地はまだ混乱が続き、福島の原発もまだ危険な状態が続いています。しかし、東京では外は晴天好日。ずっと気の滅入る1週間だったので、気分転換に外へ散歩に出ました。春の風に乗って沈丁花の甘い香りが流れてきます。目白通りを渡って小石川後楽園へ。さすがに桜はまだ咲いていませんでしたが、蕾がしっかりと膨らんでいました。
震災で亡くなった人、避難所で途方に暮れている人、救助に奮闘している人、原発事故の中、危険に立ち向かっている人。そんな人達のことを考えながら、穏やかな初春の庭園をのんびり巡っているのは、なんとも奇妙な気分です。それに罪悪感を感じるほど善人でもナイーブでもありませんが、今の自分の境遇のありがたさを実感します。こうやって安全なところで安心していられるのは、単に運が良かっただけのこと。周りを見回すと、一見静かなここでも、植物達は春の到来に備えて大わらわで準備しているのに違いありません。
夜。今夜はスーパームーン。今年最大の満月で、一番小さいときより14%も大きく見えるんだそうです。部屋の窓からでは見えないので、また外を散歩することにしました。周囲はビル街で空が狭く、街燈もまぶしかったので、飯田橋の陸橋の上でお月見。でも高いところにいるお月さんは、やっぱり小さく見えました。
 
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